2020年11月20日金曜日

11月19日 自給自足におけるサトウキビの重要性の認識


■サトウキビ畑から黒蜜へ

お誘いいただき、初めて黒蜜づくり体験に行くことになりました…。

実は、日曜に子供クライミング体験教室をしていたので、認識甘く、黒蜜って何だっけ?くらいな意識で、サトウキビから作る、と言われても、へぇそうなんだ~とピンと来ておらず…(笑)、というのは、私は、平素あまりお砂糖を使わない生活しているので…砂糖、買ったのずいぶん前です…。



■ サトウキビ=でかいミョウガ

畑に行ってみたら、サトウキビはでっかいミョウガでした(笑)

サトウキビは地下茎で増えるのだそうでした…。

茎を貰って来て植えるのは簡単だけど、用心しないと、大繁殖してしまって、毎年サトウキビシーズンに黒蜜つくり大会をしないと…となるそうです。うかつに植えるとヤバい植物らしい(笑)。

糸島では伝統的な作物らしいです。てっきり温暖化で作ることになったのかなぁ…と思ったら違いました。

…というわけで、自給自足におけるサトウキビの重要性の認識、まったくゼロでした(笑)。

■ 台風に負けない作物

サトウキビは台風で倒されても、復活することから、台風が気候リスクになる土地柄の場所では、非常に重要な救済作物…フェイルセーフ的な作物になっています。このことは、農水省の資料からもよく分かります。

https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/1701/02.html

台風がリスクの日本がサトウキビを手放して、海外からの輸入に依存してしまうのは、とても大きなリスクですね…。現在自給率、なんと2.8%。それでも米に次ぐ自給率…。だいじょうぶなのか?日本・・・ 砂糖がないと生きていけない人は、サトウキビ育てたほうがいいかもですね。

■ 環境にも良い

しかも、c4植物…二酸化炭素の吸収効率が良いということです。

■ 収穫は霜の降りる前

この日は霜が降りるなんて想像もできない温かさでしたが、サトウキビは霜が降りるとダメになってしまうので、なんとしても霜が降りる前に刈らなくてはなりません。それで糸島でも鹿児島でも11月が収穫期のようです。温暖な島では少し遅いのかもしれません。

■ 収穫

さて、黒蜜にするには、出来るだけ根元の土に近いところから収穫し、上部の3節くらいの緑色の部分はを切り落とします。

チーム編成は、根っこを鉈で切る人、てっぺんを鉈で着る人、袴を落とす人、の3組です。袴を落とす人は、鉈不要です。

軽トラに載せ、作業場まで運びます。運んだら、茎の黒いカビなどの汚れを、濡れ雑巾で拭きます。

その後、このような、サトウキビプレスにかけます。

この機械は、電動ですが、手動もあるようです。台湾から輸入したとこのとでした。

YouTubeで検索すると、東南アジアの国々での様子が一杯アップされています。

たいていが腕力がありそうな男性のストリートベンダーなので、電動でないと、相当、腕力が必要そうです。

2回、3回と念入りに絞っている姿も動画では見れますが、私たちは知らなくて、一回通しただけでした。

ポリタンクとガラ入れのコンテナが必要です。

しぼりたてジュースは緑色です。



これが海外でも売られているサトウキビジュース!酵素たっぷりな気がします。

■ 煮詰める

さて、これに


1)アルカリを足し

2)煮詰めて、黒蜜化する

のですが、煮詰めるのに、

 ・大きな鍋

 ・ドラム缶ストーブ

 ・無料の薪たくさん

 ・吹きこぼれ防止のわっか

が必要です。3時間程度、煮詰めて、フォンダン化するくらいで、冷やして黒糖になるらしく、手前だと黒蜜です。この加減は適当です。

拭きこぼれ防止のわっかは、巨大なセルクルみたいなものですが、これが優れモノです。これがないとすぐ吹きこぼれてしまって、一瞬も目が離せなくなります。

軽トラ1台分のサトウキビで、36リットルくらい取れ、出来上がりは半量くらいではないかと思われます。

■ のんびり楽しく


午後はほとんど働かず? 黒蜜を煮るだけだったので、サトウキビ収穫という大変さは、そこまで感じませんでした。

たしか沖縄に行ったとき、強い男性しかできないようなノリだったんですが…。きっと大人の課外授業的な感じではなく、強制労働的な労働だったんでしょうね…。

何事もモデレーション(中庸)、楽しめる範囲でやりなさいということでしょうか。

お昼に手打ちそばやおにぎり、お茶はサクラの花茶を出していただき、満腹でした…。ありがとうございました。しかし、主催してくれる方は大変ですね。

■適地適作

しかし、糸島では、サトウキビが伝統作物だったとは…と驚きました。やはり、先人は生き残るために必死だったのですね…。台風で米壊滅とか、過去にはあったのかなぁ…。

適地適作、というのは抗いがたいものがあります…。以前いた、山梨県明野の畑では、大根が何もしないでも豊作で、ビックリ仰天でした…。ズッキーニも、こん棒みたいになりましたっけ…

糸島でも、地域で土質は違い、北崎では、スイカが良いそうでした。これはハウスなのかなぁ… 山の方では電商菊などですが、これは、戦後の産地化であり、適地適作とは違うような気がしますね。

■ 日本農書全書

というので、古い書籍から適地適作を知りたいと思い、検索したら日本農書全書が出てきました。

http://www.ruralnet.or.jp/zensyu/nousyo/bunya-index.htm?fbclid=IwAR0nvjr9cMn-sETBriOXpbe-XZ2wHMW38JrQAW9ZmIiq18lGb-uMJh9mL_4

自給自足で大事なのは、その地に適したものを作って食べるということなので… 

■ 種袋の採取地=適地

種袋を見ると、海外の生産地が書いてあることが多いですが、あれは、コスト削減のためではなく、敵地で良い種が取れるためだそうです。(『タネ・苗のきほん』2017)

なので、日本でも暖地の福岡では、国産かどうか?よりも、暖地かどうか?でえらぶとよいかもしれませんね。土壌にも寄るとは思いますが。

ニンニクなどは、品種で作りやすさが全く違うようです。

古い本を見て、作物を選び、品種は種袋に書いてある採取地で選ぶと、近道かもしれません。

一番近道は、となりで畑をしている人に種を貰うことです。

■ 参考サイト

アルカリの量が参考になります
http://www.nahaken-okn.ed.jp/watashi/4/lesson4/7senjin.html

のんびり大人の課外授業
http://ginjoka.com/sake-you/itoshima-kuromitu/

https://www.alic.go.jp/joho-s/joho07_000359.html 

■ 感想

こちらの農家さんでは、チャボやヤギも買っており、イノシシは解体もしてくれるそうなのですが、自給自足の豊かな時間を感じました。

ただ糸島では100年の定住でもまだまだ若造だそうです(笑)。他の方は太古の歴史ロマンの時代からの住民らしいです。



1 件のコメント:

  1. 初めまして!福岡でサトウキビの苗や種を探しているのですが、中々販売されている場所を見つけることができません…。
    通販などで取り寄せることは可能ですが、コストや配達時期などを考えると直接購入が望ましいかと思っております。
    もし、何か情報などお持ちでしたら、ぜひ教えていただきたいです。

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