2021年12月12日日曜日

自然農の学び方

 自然農の学び方

なんでも学ぶときには 問い、のたて方が大事だと思うのですが…自然農では、私の過去2年でこんな風に学んだなと思いました。

0期…明野で畑は小学校の花壇と違い、毎日水やりせず、雨の日が種まき、など天気によって今日の作業が違うことを学ぶ。農家の圃場の片隅を借り、農地が地域の共同管理の水を使うことや圃場整備が国費でされていること、産地の場合、年に一回しか作付けされないことなどを学ぶ

1期...耕うん、播種、育苗、定植、草刈り、出荷調整などの基本の流れを学ぶ

2期...土壌について学ぶ 自然農だと施肥と不耕起の理論に納得性を深めた理解を持つ…腐植が土であることや植物の根が土壌の物理属性を改善していること、作土層は基本的に20~30cmであること、耕盤についてなど

3期...その土地に適した作物を見出して通年で管理し、サイクルを習得する モデルケース

1)初心者は放任栽培のかぼちゃ(夏季)

 学びの狙い:収穫期と播種期 カボチャはほかの作物とずれるのでカボチャを待つと播種できない

 学びの狙い:野草食 農閑期に食いつなぐスキルを磨く ヨモギ、ドクダミ、アメリカフウロ、ウマゴヤシ、スギナ

2)次に短期に収穫できるジャガイモ(根菜)

 狙い:虫害について学ぶ ニジュウヤホシテントウと品種(白、赤)

3)豆類でエンドウとソラマメ

 狙い:土壌改良や支柱建てについて学ぶ 

4)葉物は、こまつな

 狙い:葉物のライフサイクルで学ぶ(ばらまき、筋バラマキ)ほぼ周年で練習できる

5)根物は、大根・ニンジン

 狙い:定番の種おろしの仕方、間引き方を学ぶ(筋蒔き、点蒔き)

6)穀類、米・麦

 狙い:育苗、定植、除草、刈り取り、脱穀まで学ぶ(夏季は米、冬季は麦)

 狙い:草の処し方 梅雨時は甘く刈る

7)多年草:シソ、ニラ

 狙い:自然生え、定植場所

8)畝立て

 狙い:畝の高さなどで土壌水分の加減や、なめくじ、コオロギ対策を加える

 狙い:草の処し方 セイタカアワダチソウ、カラムシ、ホトケノザ 草と土質

9)ヒンメリ、しめ縄、餅つき

 狙い:農的ライフスタイルについて学ぶ 収穫物の生活への活かし方

ライフサイクルが長いものは難しい。にんにく、玉ねぎなど肥大するものはライフサイクルが長く、場所を占領する期間が長いので初心者向きではなく、また土壌が肥えていないといけないので難しい。しかし、忙しく手間が割けない人には占領期間が長いのは、メリットになる。

葉物では、白菜、キャベツなど結球するものも難しい。バーナリゼーションについて、一般の人はあまりよく分かっていないので播種期の見極めが甘いため。根菜では、大根は易しく、ゴボウは期間が長く難しい。

マメ科で易しいのは、ソラマメやエンドウで、難しいのは大豆。小豆や緑豆のような収穫がバラバラのものも難しい。

草の処し方は、夏季のほうが作業負担が大きいため厳しく、秋作のほうが易しい。したがって、初心者は9月作付けの秋作からスタートするほうが習得しやすい。草に野菜の発芽が負けるタイミングが夏作の方が短期間で負けてしまうので、タイミングがまだ分からない人や忙しくて畑をチェックに行けない人には向かない。

忙しい人は秋作で9月スタートで11月収穫期のものでスタートするのが無難。逆に頻繁に通える人は、GWスタートで6、7月収穫期とし、GW以降の1カ月間畑に通いまくると習得が早くなる。種おろし後1カ月は、間引きや除草ですることが多い。本葉の数を数える。

畝立ては農閑期の12~2月にしたほうが土のダメージが少ない。秋でスタートする場合、9月10月になってしまうが仕方がない。その場合上に敷く草を細かく切る(分解が遅いため)。

果樹についての学びが不足しているのですが… ブルーベリーが糸島では最適だろうと思います。イチゴは露地でやってみましたが、ナメクジにほとんど食べられてしまいます。

柿、梅、などについては、植えるまでもないもの扱い。その他、ラッキョウ、冥加、わけぎ、シソ、ふき、たけのこ、菊芋、も野生種なので、栽培種としての学びの対象になっていないかもしれない。

初心者時代に感じる不満って、誰もが学びの途中で感じる不満だと思うので、大事にすることで次に続く人たちに渡せるものがあるのではないか?と思います。

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