山梨にいたころ、個人宅配のお野菜の農家さんが、「日本は野菜の値段が安すぎる」とぼやいていたんですが…。
実は日本の野菜、とっても高いです…欧米と比べると。私なんて、相当長い間…30年近く、買い支えて来ていますが、たぶん、農家の側は、一束500円のホウレンソウなんて買わないんじゃないでしょうか?
自分たちも買えない価格で売っていても、それでも安すぎる、なんですよね。
日本の野菜の世界は、オーガニック市場が年15%の成長をしてきたことによって、にわかに、競争原理ちっくになっています。
■ 野菜販売 × マーケティング力
発端はオイシックスさんのビジネスにおける成功のように思いますが、オイシックスさんは、マーケティングが消費者にとても寄り添っています。
なぜ付加価値を払うのか?が分かりやすいですし、小分けなどの使いやすい工夫がされています。
そこが高くても人気がある理由ですね。
オイシックスさんに押されてほかの宅配業が経営危機みたいですが…。ネット販売が浸透するのは、野菜宅配業界は非常に遅かったです。生協など未だにマークシートです…。
野菜の味そのものに、無農薬だったり、有機栽培だったり、の付加価値を置こう!とするのは、
栽培技術をなりわいにしている農家には当然
ではありますが、味を一番の価値とすると、やはり土地への有機物投入にならざるを得ないように思います。
安全安心という面では、慣行農業の農薬を使用した野菜や米でも、食べる人の人体には影響がない程度に基準値が定められているし、無農薬、にこだわるのは、主に生産者側の都合です。
ですので、味を求めたら、やはり土地に何かを投入して、となります。
私は野菜の味は、たぶん、農薬有無や肥料などより、品種の差のほうが大きいのではないか?と思い、以前、ココノミさんという宅配で、同じ野菜で異なる品種というのをやっていました。
そこも無農薬の販売店ですが、最近は野菜は取り合いなので、私は時間にゆとりがあるので、生産者直売所まで行くことにしています。
消費者として長く過ごした私からのマーケティングにおける提案は、その品種に向いたお料理を書き添えておく、おいしい食べ方もついでに表記しておくということです。
■ その土地で循環して窒素などの収支がバランスしている
私が農業で実現したいことは、
その土地で循環して窒素などの収支がバランスしている
ということ。
なので、私自身は本来は、自分の家から出るごみや排泄物も畑に戻せる循環になったら、幸せだなぁと思っています。
そこがゴールかなぁ…
野菜のおいしさ、ではないですね。おいしくない野菜は食べたくないけれど、野菜のおいしさを競う世界には行きたくないなと思っています。
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