2021年2月16日火曜日

就農先を見つけるステップ

最近、段々と分かるようになってきました。ので、他の方のお役に立つかもしれないので、書いておきます。

1)自分が根付きたい土地を見極める

2)どんな仕事でもいいので農の仕事に付き、協力してくれる一人の農業者を見つける

3)その地域で自分でできることをして信頼を積み上げる

■ 詳説

1)には、移住相談が使えると思います。自然農の方は、有機農法だったり、自然栽培だったり、の実績が確立しているエリアのほうがおそらくやりやすいだろうと思います。

一人で良いので、先駆者がいるところだと、移住先のコミュニティへの参入がスムーズです。

”産地化”しているところは、避けたほうが良い可能性が高いです。例えば、高原レタス、高原キャベツ。産地化というのは単作化です。

単作化しているということは、労働が必要な時期が極端に偏り、少子化時代に労働面で対応できない、という可能性があります。

逆に周年栽培が、あまりに徹底していると365日休みがないという意味なので、サラリーマンより奴隷化するということになってしまいます。

2)田畑に出る

田畑に出ていないと周囲の人から、ここも開いているよ~と声をかけてもらえません。田畑に出ていたら、あそこも開いているよ、ここも開いているよ、と声をかけてもらえます。

まず、無休でもいいので、田畑に出て多くの人の目にさらされる必要があります。その場合、引っ込んだ場所の田畑にいても、無駄骨になるので、人目につく場所で、田畑に立てれば、かなりいいです。ずーっと耕作放棄地だった、あの土地に誰か来ている、となれば、その隣の人も会いに来てくれるかもしれません。

3)たぶん農業の人は売るのが苦手だったり、ITが苦手だったりします。

私は売るのは、得意ではないけど、まぁなぜか、学園祭の時代から、売上はいつもいいです。割り切りが上手なんだろうなぁ。子供のころから主婦だからなぁ。

ITは農業の人は、日本の再弱者かもしれません。しかし、最近の調査で、60代女性では半数がネット購入を経験済みだそうです。高齢者のITリスクは騙されやすいってことです。

ので、たぶん、山梨と同じで、どこで買うか?みたいなことは、口コミ。

大手のAmazon以外で、基本的に地域通貨的な仕組みで回せるような小規模ECサイトを地元の直売所が作れば、たぶんいいのでしょう…。直売所のECサイトなら、野菜が悪くなっていれば、持って行って交換してもらえばいいので…。

私も大枚をはたいて、振興農業法人で、女性でやっているというところを応援しようと思って、18kgも玉ねぎ買いましたが…玉ねぎは保存性が良いので…半分も使えず、ほとんど腐りました。ほんとにお金の無駄でした。

こういうことが一回でもあると、IT弱者は二度と買わないだろうと思います。

2021年2月13日土曜日

2月13日 ふぐりが出た日=春

 今日はフグリの花が咲いていました。つまり、今日から春です。

究極の自然農は水源の守り人

ちょっと日本の森林保全をかじった人なら知っているが、日本では里山というのは人の手が入って保全され、循環していくもの。欧米式の何も手を加えない環境保護は、奥山を除くと、日本では単なる責任放棄、となる。日本の標高の低い山々…生産力の高い緑地…は、人の手が入って、完結するようにできている。

今日は、松国自然農園で出会った柴田さんの農園を訪問した。”問いではなく、答えを生きる”ということの実践者が柴田さんだ、と思ったからだ。

自然農は自給農を基本とするが、その究極の在り方が、”水源保全人”とでも称したらいいのだろうか…?最上流の源流部を、無作法な除草剤という名の農薬散布から守る、という役目をはたしているものだということが分かった。

自給自足の方は、まぁ出来て当然、という感じだった。ごくごく最小限の手間しかかけず、食は確保するもの、住まいは草に侵され、荒れ果て、見捨てられたものを、これも、ごくごく最小限の手間だけかけて住めるようにする。そして、最大の時間を、水路の脇の草刈りだとか、長年放棄されたために葛などのつた類の絡み合ったヤブを払うことだとか、放棄された棚田の補修だとか、そういう”重要なこと”、に使う。

今日は、奥様は黙々と、放棄されたために果樹に侵入した2mほどのささやぶを刈り払う作業をしておられ、なるほど、と思った。こういうことができないと、中山間地は務まらない、ということだ。

時間は、今しかできないこと…つまり、こういうことに費やすのだ。ほとんどが土木工事のような作業になる。最低でも刈払い機は使えないと…。チェーンソーは男性なら必須かもしれない。それが分かった。こうした整備が終わるまでは、決して一息、とならないのだ。

一般農家は今の時期は農閑期だが、柴田さんは違う。なぜなら、私も登山で、やぶ漕ぎの山をしていたから分かるが、このくらい気温が低い状態でないと、開墾、なんて作業はやってられない…。4月はもう夏だ。あまり暑くない、この季節は忙しい。

春が来てしまったら、今度は畑の方が忙しくなる。そうなれば、ヤブ払いなどしていられない。

というわけで、農家の忙しくないときに遊びに行ったつもりが、超・忙しい時に行ったことを知ることになった…。そんな忙しい中、ケーキを焼いてくださり、自家焙煎のコーヒーまでふるまってもらい大感激だった…。

それにしても、広大な土地だった…。何度か引っ越してその度に管理する土地が大きくなったようで、それは、地域から、”この人なら任せられる”という、信任の大きさが形になったと言える。

そうやってどんどんと広げていったとしても、一人でやれる面積には限界が来る。実際、通りすがりに見た、もっと下のほう、つまり、優先度の低い場所…の植林や竹林は、手入れの良しあしの差が非常に大きく、悪いところはもうかなり来ていた…。

今回、思ったのは、鉄腕ダッシュ村は、楽しいだけでないということだ。大きな責任がついて回る。TVはそんなことは放映しない。柴田さんは多くを語らないが、かかる労働の大きさは、私がお山をやっているおかげで、だいぶ理解できた。

彼はおいくつだろうか…。40後半の私より少し上くらいかなぁ…。私は以前、働いていた奥八女の最終集落にある茶農家で、屋敷と畑を譲り受けた30代の男性は、よくやっているなと思っていたが、全然サボっていたことがよく分かった。できることの半分もしていなかっただろう…。もちろん、人は自分でしたいことを決めて良いのだが…。

最終集落というのは別天地で楽園だ。だが、放置していることはそのまま、土砂災害の危険が高まる。労力を投下するなら、集中すべきは源流部、ということか…。実際、家が一軒流されたそうだ。

自然農の適地を求めるはいいが、そのトレードオフでもある、山間地に住むことの責任の重さを感じた。標高2400の山小屋に暮らした時は、小屋に住む人たちのあまりの責任感の無さのほうに腹ただしかったが、この標高300の、今にも崩れそうな民家で、どんな挑戦が行われているのか?理解した。理解できる力ができていた良かった、と思った。

これは、都会のファッション農業の人はお呼びでないよってことだ。ファッション田舎暮らしの人もだ…。何がファッション田舎暮らしで、何がファッション農業なのか?それも分かる。

私の自然農が、おままごとレベル、と言われても、まぁ、その通りだ、としか言えないだろう…と思うが、それでも、まだ畑に水やりしないといけないと思っている人たちと比べたら、まぁ、だいぶ違うわけだ。

理解には、色々なレベルがあるが、畑におしゃれして来るというレベルは、抜けていてよかったなと思った。


2021年2月10日水曜日

2月10日の松国

今日の松国では、いいことが二つ。

 1)移植した白菜が巨大化
 2)つくし成長中

でした。今日は、

 ・玉ねぎの除草…ちょうど除草のころ合いと自分でも分かりました。
 ・草没中のホウレンソウの支援(笑)
 ・3回目の麦踏

でした。麦は、間引くタイミングを逸して、分げつしてしまったのでそのまま行きます…。

畑には、小さな春が来ていました…梅の花も咲いているし。季節が早いんですよねぇ…山梨長野と比べると…。家の中にいても暖房いらないですもんねぇ…。

というので、2月はこちらではすでに春で、車中泊も大丈夫そうな気がします。年初が一番寒かったと思います。

2021年2月8日月曜日

玉ねぎ保存性の実験

大きな玉ねぎは有機農法の玉ねぎでレストラン納入向けがはけないで困っています!と書かれていた農業法人さんが出したものですが、大部分が腐ってきた(汗)ものを2月まで保管していたものです。

小玉の玉ねぎは、同じ時期(7月)に自然農の個人宅配で得たもので、同じく2月まで保存性を確認するため、取っておいたものです。

どちらも芽が出てきますが…有機のほうは、皮を剥いたら腐っています。片方は大丈夫ですが、割ってみると?カビも少し来ています。
自然農のほうは割ってみると?まだ新鮮感があり、このままでもいけそうなくらいです。

ちなみに玉ねぎは自然農でも自然栽培でも、大きくするには、肥料の有無だけが課題のようなもので、栽培は手がかからず、慣行の農家の方は、めんどくさがりの人がする定番作物です。畑を占有している期間が長い。

自然農でも、補い、と言って米ぬかや油粕を少し補うことがあり、あるいは、お客さんを思いやってサイズを出すために米ぬかを使うことがあります。しかし、そうすると保存性が落ちると言われています。

この小さな玉ねぎは米ぬかいれなかったんでしょうねぇ… そう思うと愛しくなります(笑)。

玉ねぎは大地を占有している期間が長く、肥料食いなので、同じネギなら、自家消費なら、普通のネギでいいやと考えてしまいそうです(笑)。

あとマルチでも出来が違うので、地温が関係するようです。私は明野でやったときは黒マルチを普通に使っていましたので、よくできました。畑にめったに行けないし、近所が草があるとうるさいという場合、あるいは初心者にはマルチは大変便利です。草と作物が見分けやすいです。自然農だと、初心者だと、草を刈るとき、どれが草でどれが作物なのか?がほぼほぼ核心です(笑)。

“和食”の給食を取り入れた保育園のドキュメンタリー/映画『いただきます~みそをつくる子どもたち』予告篇

名人の大根畑

■ 名人の大根畑

自然農の大根名人に畑を見せてもらいました。

これが名人の大根畑です。

■ 名人の蒔き方

・前年にとったさやつきの種をそれごと蒔く

もしかしてさやに入ることで、ちょうど良い播種の位置間隔が、さやに記憶されているのでしょうか?その辺はよく分かりませんが…名人はさや付きで撒いているそうです。

よくできた大根は収穫せずに種取にして周辺のこぼれ種を活用もしているそうです。

■ 間引き

間引きも超過密栽培になるかも?と思って聞いたら、気にしていないそうです。

現に私がもらった大根は、実は見えている部分は普通サイズで、となり5cmくらいのところにもう一本入っていたのですが…太くなるのに問題なかったみたいです。
畑の場所ですが、日当たりがあまり良くない、条件はどちらかというと恵まれていない場所で、自然農に戻してからの期間も松国の菜園の中では浅いほうです。

私の持ち場のほうが条件いいのですが、私も大根を撒いていますが、赤ちゃんサイズです(--;)。名人もカボチャがあってダイコン蒔けなかったそうなので、私と同じです。

カボチャを避けて大根の種を撒いておいたそうで、そのために大根が出ている場所は、モザイク状になっていました。つまり整然とはしていませんでした。

大根のサイズですが、大小さまざまで、自然農宅配によくあるような3mサイズもありました。私も遠慮して細めのを頂いたつもりで引っこ抜いたら、このサイズだった…というわけです。

■ 収穫

抜く際ですが、大根は右回りに成長しているので、左に回しながら抜く。単純に上にひくのではないそうです。

■ 耕起

耕起ですが、私は以前大根が又割れしたので、深く耕していないと又割れするのかなぁと思っていたのですが、又割れは、石などの硬いものが進路を阻んだ時に起きるようです。自然農なので、当然ですが耕していないそうです。

■ 埋め戻し

あとは、穴ですが埋め戻しに特に土の層の上下は気にしていないそうです。

■ 大根のことは大根に聞く

私が名人に教えてもらったことは、「大根に教えてもらいなさい」ということでした。そうか~と思いました。品種など気にしないでいいみたいです。

好きなものを撒いてみて、最初の年は種取り、大根がそこを気に入れば…ということみたいです。その際、やはり貰った種はありがたいもので、適した品種を探す手間が省けます。

最初の年はどんどん色々なところに蒔いてみて、大根に尋ねてみてね、ということだそうです。

私は初年度なので、蒔けるものはすべて蒔いてしまって、今畑は満員御礼なのですが…名人の畑は、カボチャの跡地は空っぽでした。

■ほかの自然農の方の栽培法

品種:練馬大根
・畝の土をスコップ幅で起こして宿根を取り除き 種を一寸にひと粒づつ降し
・間合いが尺五寸ほどになるように間引き(少なくとも一尺はあける、このおろ引き大根も旨い)
・草抑えをきちんとやればある程度太くなる
・早生枝豆と輪作 →より太る

とのことです。