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日本では1670年(寛文10年)に鯨油を使った注油法が発見されています。
この方法は、まず油を水田に注いで水の表面に被膜をつくります。次にイネを竹笹などで払って害虫をそこに落とします。落ちた虫は油が体に付着し気門がふさがれ窒息死します。油は主に鯨油でしたが菜種油などの植物油が使われることもありました。
この技術は筑前国(現在の福岡県北部)で偶然発見され、九州を中心に日本各地に広まりました。
近世三大飢饉の一つ、1732年(亨保17年)の大飢饉は、原因の一つがウンカ類の大発生でした。
その対策として、筑前、筑後(今の福岡県南部)、肥前(佐賀県や長崎県の一部)や加賀(石川県)など各地で注油法が使われました。
それ以後、ウンカ類などが発生すると、幕府は鯨油による注油法を各藩に指示しましたが、鯨油が高価だったために容易に普及はしなかったようです。
注油法は、明治初期に鯨油から石油に替わり第二次世界大戦後までウンカ類の防除法として利用されていました。
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https://www.jcpa.or.jp/qa/a6_11.html
2021年8月10日火曜日
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